
【LoL用語】アグロピンポンの意味とは?アグロ管理について | 攻略Wiki(League of Legends)
『League of Legends(リーグオブレジェンド)』は、2009年にリリースされた、現在も人気を誇るMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)ゲームです。
最近でも世界大会、新しいチャンピオンやゲームモードの追加、バランス実装などが行われ、LoLコミュニティはさらに盛り上がりを見せています。
今回は、そんな League of Legends でよく使われる用語である「アグロピンポン」の意味について解説します!
アグロピンポンの意味とは?
「アグロピンポン」とは、敵ユニットやタワーからのターゲット(=アグロ)を意図的に切り替えることを指します。特にリーグ・オブ・レジェンド(LoL)においては、タワーダイブや集団戦の場面でよく使われる概念です。
アグロピンポンを上手に行うことで、チームは本来なら致命的なダメージを受けてしまう場面でも、複数の味方にダメージを分散しながら戦闘を継続することができます。
例えば、タンク役がタワーの攻撃を一定時間引き受け、限界が来る前に別の味方がタワーのターゲットを受け継ぐことで、タワーを受けながらでも、誰もデスすることなく敵を倒すことが可能になります。
卓球のラリーのようにアグロ(ダメージ)を交互に受け持つイメージから「ピンポン」と表現されています。高いレベルの試合ほどこの動きが洗練されており、アグロピンポンを理解しているかどうかでプレイヤーの勝敗やチームの完成度が大きく変わってくるのです。
アグロとは
アグロとは、敵の攻撃対象となる「攻撃のターゲット」のことを意味します。近い意味合いで「フォーカス」とも呼ばれます。
LoLでは、タワーや中立モンスター、一部のチャンピオンスキルなどで、敵がどのプレイヤーを攻撃するか、順番などがシステム的に決まっています。
例えばタワーは通常、攻撃範囲に入ったミニオンを距離が近い順で狙いますが、もし敵のタワー範囲内で敵チャンピオンに攻撃を仕掛ければ、タワーのアグロは即座にチャンピオンへ切り替わります。このように、さまざまなアグロの仕組みを理解することはプレイングの基盤となります。
特にドラゴンやバロンなどの重要オブジェクト戦やタワーダイブを行う際、どのタイミングでアグロが移るのかを正しく把握していなければ、思わぬダメージを受けてデスにつながってしまうこともあります。
「アグロを理解する」ということは、自分や味方の生存率、さらには試合全体の勝敗を左右する重要な知識なのです。
アグロ管理の重要性
アグロ管理とは、戦闘中に「誰が敵のターゲットになるのか」をコントロールすることを指します。この「アグロ管理」の中で最も重要な要素として「アグロピンポン」が存在します。
レーン戦中のミニオンアグロ管理やバロンタンクなども「アグロ管理」に入りますが、実際にはアグロ管理=アグロピンポンとして用いられることがほとんどです。

Case 1. タワーダイブにおけるアグロピンポン
タワーダイブは、敵チャンピオンがタワーの下に逃げ込んだ状況下で、タワー下の敵を倒しにいくプレイです。
通常、タワーの攻撃は非常に強力で、序盤に1人で受けると数発で体力を失い倒されてしまいます。そこで必要になるのが「アグロピンポン」です。
最初にタンク役のチャンピオンが敵を攻撃してタワーのアグロを受け、その間に味方が敵チャンピオンへダメージを集中させます。そしてタンクの体力が限界に近づいたところで、他の味方が次のタワーアグロを引き受けるよう立ち回り、最初に受けていた味方はタワー射程外へ退避する――これがアグロピンポンの基本的な形です。
この連携がスムーズにできれば、できる限り事故を減らし、敵を安全に討ち取って人数差を作ることが可能になります。もしタワーアグロをダメージディーラーやHPが減っている味方が引き受けてしまうと大きな損害を受ける可能性があるため、このアグロピンポンを正確におこなうのが大切です。
ソロキュー(ランク戦)やノーマルなどでVCなしでの連携をとる場合は、SUP・JG・TOPなどがターゲットピンを用いてフォーカスを促し、先にスキルやAAで攻撃を仕掛けるのが基本。
カスタムや大会など、VCありでタワーダイブする場合は、「これダイブしよう」「自分からアグロ受けるね」「自分のウルトから入る」など、適切に声掛けしてタワーダイブすることで、スムーズにアグロピンポンすることができ、重大なミスを防げます。
ハイリスク・ハイリターンな戦術であるからこそ、誰から攻撃するかはできる限り事前に確認しておきましょう。
Case 2. 集団戦でのアグロピンポン
アグロピンポンは集団戦において重要な役割を果たします。集団戦では複数のスキルや通常攻撃が飛び交い、誰が最初にフォーカスされるかが勝敗を分けます。
例えば、フロントラインのタンクやファイターが先に飛び込み、相手のスキルを受け止めることで味方が安全に火力を出せる状況を作ります。タンクがダメージをこれ以上受けられないまで受けきった後、F(フラッシュ)やブリンクなどで戦線を離脱、別の味方が前に出てアグロを引き継ぐ。これの繰り返し=アグロピンポンにより、一人も倒されることなく戦線を維持し続けられます。
逆に、キャリーが不用意に前に出てアグロを引いてしまうとダメージリソースが一瞬で倒され、戦闘ができなくなってしまいます。集団戦でのアグロピンポンは、「誰がどの程度ダメージを受け持つのか」を、味方それぞれが意識して行われる高度な役割分担なのです。
砂時計、GA(ガーディアンエンジェル)を用いたアグロピンポン
砂時計(ストップウォッチ)、GA(ガーディアンエンジェル)などのアイテムを用いることで、さらにこのアグロピンポンを高度に実現することができます。
デス寸前や強力なダメージスキルを受けるギリギリでストップウォッチを使用したり、敵陣に突っ込んでフォーカスを受けきった後にGAでの復活を残しておくことで、相手のリソース管理ミスを誘うことができます。
世界最高レベル、T1のアグロピンポン

アグロピンポンを語る上で欠かせないのが、世界大会での名プレイ。特に韓国の名門チーム「T1」は、これまでさまざまな試合で世界最高峰のアグロピンポンを見せつけてきました。
彼らのタワーダイブや集団戦の動きを見ると、まるで一つの生命体のようにターゲットを切り替え、誰も倒されないまま敵を殲滅するシーンが何度もあります。
例えば、
- 体力が低い状態でもサポートがタワーアグロを引き受け、シールドや回復も込みのギリギリのタイミングでアグロ切り替えしタワーダイブを成功させる
- エリスやマオカイなどのスキルでタワーアグロを変更できるチャンピオンで適切なアグロ管理をおこなう
- 大敗している状態から、集団戦の上手さにより全員が完璧なフラッシュアウト&砂時計の管理でアグロピンポンをおこなって5-0トレードを成立させる
こうした完璧な連携は、練習量とLoLの理解度の高さの証。T1のプレイは単なる個人技ではなく、チーム全体が「誰がどの瞬間にアグロを持つべきか」を正確に把握し、迷いなく実行している点にあります。
LoLの世界大会で多くのファンを魅了したのは、彼らが常に緻密なアグロピンポンを実現し、リスクの高い戦術を成功させ続けてきたからに他なりません。特に、Faker選手やKeria選手主導の集団戦は、完璧なアグロ管理とアウトプレイの連続で観客を魅了し続けてきました。アグロピンポンは高度な概念ですが、プロシーンでは勝敗を左右する重要な要素であることをT1が証明してきたのです。
まとめ
以上、League of Legends の 「アグロピンポン」の意味 に関するまとめでした。
「アグロ」という基本的な仕組みを理解し、それをチーム全体で管理・活用することで、タワーダイブや集団戦における成功率は格段に上がります。プロシーンでは、T1のように洗練されたアグロピンポンによって理不尽とも思えるほどの戦闘力を実現する例も見られるのです。
アグロピンポンは単なる小技ではなく、ハイレベルになればなるほどチーム戦術の根幹を支える重要な要素。LoLをより深く理解し上達するためには、ぜひ意識してみましょう。